もう一度ギャップと向き合おう!!(ゲイン・ロス効果)
ギャップとヒトの関係:ヒトは良いギャップを感じた時に報酬(喜び)を得たと感じる。
※この「ギャップによる評価」には報酬系の法則が関係しているかもしれません。
詳しくは前回の報酬系の記事をご参照ください。
この法則を知ることができれば、仕事・恋愛・子育てなどに役立てることができると思います。
ゲイン・ロス効果について
「ギャップ萌え」というものは皆さん一度は聞いたことがあると思います。
このギャップ萌えを心理学の用語でゲイン・ロス効果といいます。
良い印象から悪いイメージを受ける。もしくは、悪い印象から良い印象を受けるとギャップによりより強く後の印象を受ける効果のことを言う。
心理効果によってゲイン効果、ロス効果と別れており、プラスの印象に対してはゲイン効果(獲得効果)マイナスの効果に対してはロス効果(損失効果)といいます。
・最初は印象が悪かったのに、後から良い人だと知る
・怖い上司からのお褒めの言葉
・普段デートでパンツをはいている彼女が今日はスカートをはいてきた
・真面目な人がポイ捨てをする
というのは典型的なゲイン・ロス効果です。
例(犬を助ける不良)
納得がいかないシリーズを一緒に想像してみましょう。
では、想像してください
「あなたが関わりたくないと思うほどの不良A(男性でも女性でもOK)」想像しましたか?
ここでストーリーを追加します。
「雨の日、捨て犬を助けている人がいた。ふと顔を見ると、それは不良のAだった」
このストーリーを追加すると「あの不良A、実はいい人なのでは?」なります。
人によっては「Aは本当はいい人なのに何か理由があって不良になったのでは?」となるでしょう。
あなたの好きなあの人も「Aさん素敵!」とか言ってしまうかも・・・。
はい、納得いきませんね。
「捨て犬を助けるぐらい自分でもできる!なぜ不良がやると評価が上げるんだ!」
「みんな本質を見抜けていない!」
「犬を助けるのは普通のことだ!」
って思ったんじゃないですか。
どうしてこういう現象が起こるのでしょうか?
その答えは、普段しなさそうな人がそういった行動をとったからなのです。
つまりギャップを感じたわけです。
行動と評価
不良と捨て犬の状況を見た人の心はどうなったのかというと
①捨て犬を助ける人がいる→いい人がいるなと思う→「良かったという感情を得た」
②不良Aだとわかる→助けるとは思っていない→「予想しない驚きを得た」
①と②により、不良Aに「良いことをしたポイント」+「予想外ポイント」を足した評価となった。
ということになります。
縦軸を「自分主導か他人主導か(10段階)」これは評価の対象人物が「自分主導で動く人」か「他人に言われて動く人」かどうかの判断
例)10独裁者 9俺様・女王様…5普通…1自分で考えない 0いいなり
横軸を「相手が感じた心の変化(5段階)」。
この軸は、評価した人が対象人物の行動により変化した感情。今回感じた感情は「やさしさ」
黒マル:不良の評価
評価した人の感情
「自分勝手な悪い奴だ→子犬を助けたいと強く思っている人なんだ。」
赤マル:おとなしい人の評価
評価した人の感情
「普段おとなしい目立たない人だ→やっぱり捨て犬を助けそうな人だもんな。」
このギャップによるプラスの印象は「不規則に与えられる」「確率の低いものほど喜びが大きい」ということ。
つまり、ヒトは無意識にフィルターをかけて相手を評価しているということです。
※このように相手を見る時にかけるフィルターを「バイアス」といいます。
自分を含めヒトには「バイアスがかかっている」と知ることができれば、行動と評価の関係が見えてきます。
この法則を利用したものが「なかなか当たらないが演出により当たりそうな希望を与え続けるパチンコ」や「普段都合よく呼び出すだけなのに時々やさしくする彼氏彼女」で
す。
まとめ
人の印象は第一印象が大事といいますが、ゲイン・ロス効果のことを考えれば第一印象がすべてではないかもしれませんね。
(最低限の清潔感等は必要だと思いますが…)
しかし、最初は好印象でも、良くない行動で悪い印象が強く残ってしまう可能性がありますので、注意が必要です!
ゲイン・ロス効果を調べていると前回の報酬系と共通点がありそうだなぁと感じました。
もし何か関連しているのであれば面白いですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。