脳心note

脳科学や心理学に関して論文をもとにわかりやすく解説していきます。

怒りを感じた時、あなたの頭はどうなっているの?

皆さんは最近、本気で怒鳴り散らしたくなるほど怒ったことはありますか?

子どもさんがいるご家庭では、よく見る光景かもしれません。

仕事で失敗をした時、奥さんにワンオペで家事や育児を任せてしまった時とか怒られちゃいますよね。

 

しかし、今回お話ししたいのは本気で怒った時、いわゆる「キレた」状態のお話です。

 

キレた」状態に脳はどういった活動をしているのでしょうか?

 

 

怒るという感情について 

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 怒るという感情は、世間一般ではマイナスなイメージが先行しているのではないでしょうか?

 

怒られる側からしたものすごいマイナスなイメージですね。

 

私自身も怒りやすい人とはほんと関わりたくありません。

 

自然と避けますし、ほんとに関わっててめんどくさいです。

 

しかし、怒るという感情は人間が生き残る上で大切な感情です。

 

人間は生命の危険を感じると逃げるか戦うという選択肢が迫られます。

これは不快感を感じた時も何ですけどね。

 

そういった時身体がどういう反応を示しているかというと、闘うホルモンこと「ノルアドレナリン」が分泌されます。

 

どういうホルモンかというと興奮を促す神経、交感神経が活発になります。

 

まあ、人は怒ると興奮しますから納得ですね。

 

怒っている人はどんなみためをしているでしょうか。

 

顔が赤くなって若干鼻息も荒くなっているように感じませんか?

 

これは交感神経が働いて、呼吸が浅くなり、血圧、脈拍が向上し、血流が全身に行き渡ることにより顔面が紅潮するのです。

 

そして、脳にはもう一つ反応が起きています。

扁桃体」という恐怖や不安を司る領域が反応し、「ノルアドレナリン」の興奮もあり、強い恐怖と不快感になります。

 

怒るという感情は動物にもあります。

その時動物は何をしようとしますか?

 

攻撃」しようとしますよね。

 

実は、人間も攻撃を使用と身体は反応するのです。

 

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probrain-logical.hatenablog.com

 

怒りを抑える脳活動について

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怒りの感情が沸けば攻撃体勢になります。

しかし、動物の攻撃は噛み付いたり引っ掻いたり戦ったりと、結構おっかないです。

 

人の闘うといえばもはや「殴る、蹴る」つまり暴行ですね。

 

怒りが沸いたから殴りまーーーす。だともう世紀末みたいな世の中になってしまいますよね。

 

小学生から高校生までなど子供の殴りあいや喧嘩ならまだ叱って更生させれば良いですが、社会人がカッとなって殴る蹴るの暴行をしたら「犯罪」です。

 

そうならないために脳のある部位がしっかり働いてくれます。

 

怒りを抑え、理性をしっかり保ってくれる場所は「前頭皮質」というところです。

 

この部位が怒りのブレーキをかけてくれます。

 

ですが、薬、お酒などが作用しているとこのブレーキは弱まります。

前頭皮質の活動が悪くなるため、お酒を飲んだ人は怒りやすくなってしまうのです。

 

正直な話、嫌いな人といやいやお酒を飲むと喧嘩しそうになったりいつも以上に嫌悪感を覚えるのはそういうことです。

 

キレやすい人の特徴

 

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キレやすい人の特徴は、前頭皮質のブレーキがうまくかからない人です。

 

ではお酒も飲んでない、変な薬もやってない、そんな人がなぜ前頭皮質のブレーキがかかりにくいのでしょう?

 

実は、子どもの時の愛情が鍵になります。

 

前頭皮質は発達段階は個人差があります。この個人差の原因としてあげられるのが子供の頃に受けた「愛着」なのです。

 

 ※愛着とは情緒的な結びつきを示します

 

この愛着を形成するために必要なホルモンがあります。

それが、いわゆる幸せホルモン「オキシトシン」です。

 

幼少期に愛着が少なく、オキシトシンが分泌されず前頭前野の形成が未発達となってしまい、キレやすい人になってしまうのです。

 

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まとめ

怒りは人間に必要な感情です。

 

キレやすい人は前頭前野の未発達が原因と書きましたが、改善策はあります。

それはオキシトシンの分泌を増やすことです。

 

大人でもオキシトシン分泌はしっかり促せます

オキシトシンに関しては次回解説していきたいと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

少し専門的なnoteも書いてます。

またよろしかったら是非。

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